笠野 眞喜

お名前:笠野 眞喜 かさの しんき

屋 号:笠野ファーム

  • 就農年
    1980年頃
  • 経営規模
    500a(受託している田圃を除く)
  • 栽培品目
    水稲(コシヒカリ、ササニシキ、あきげしき、ミルキークイン、にこまる、山田錦)、露地野菜(ブロッコリー、ジャガイモ、にんにく、人参、キャベツ、白菜、ネギ、モロヘイヤ、モリなど)、アスパラ
  • 従業員
    2人 + アルバイト2人(臨時)
  • 使用機械
    トラクター、コンバイン、田植え機、管理機、移植機、マニュアスプレッダー、フォークリフト、播種機、乾燥機、色彩選別機
  • 土づくり・施肥
    牛若丸(村指定の牛ふん)、米糠ぼかし
  • 阿蘇高菜、カボチャ、里芋、菊芋は自家採取。それ以外の作物については購入している。
  • 育苗
    米はハウス育苗。その他の野菜もほとんど全て自分で育苗している。
  • 雑草対策
    マルチ、中耕培土、ジャンボタニシ、機械除草、手取り除草
  • 病害虫対策
    一部のアブラナ科野菜については防虫ネットをかけて対策。ハウスでは吊り下げる捕虫器などを使用する。
  • 販売方法
    市場出荷 (大同青果)がほとんど。一部の野菜は物産館にも出品。

有機農業を始めたきっかけ

元々は建築関係の仕事をしながら、約45年間、週末だけ農業をする生活を続けていた(慣行農法)。
子供に米を食べさせると「農薬の味がする」とすぐに判るそうで「安心安全な食べ物」を作りたい、と思った。
また、息子さんからの助言や東海大の片野學先生との出会いなどのきっかけが重なり、有機農業に挑戦することに。
有機JASを取得することを目標に、昼は圃場で夜は農学部の研究室で、有機農業や自然農法について学びながら試行錯誤した。平成27年に有機JASを取得し、現在まで数多くの南阿蘇村の農業者に有機農業を教え伝えている

こだわり

自然や大地の力を利用し循環型の農業を推進していくこと。
水稲では環境と人に負荷をかけず除草はジャンボタニシを利用し省力化を図っている。
畑作では堆肥を使う有機農法。水稲から出てくるもみ殻はマルチングや燻炭に、米ぬかは堆肥化や土壌微生物を育てる餌やハウス内で抑草など試験的な利用を進める。
もみ殻燻炭や竹炭を利用した育苗培土や土壌改良剤も取り入れ今後は森林、竹林資源も含めた循環型農業に取り組む予定。

今後の展望

後継者不足をどう乗り切るかが深刻な問題。地区によっては若者がほとんどおらずこの先農地の管理をする農業者が足りなくなる。
解決のために、真っ先に次世代農業者を育てる事に力を入れていきたい。具体的な施策としては、道路や水路の整備を行ったり、トラクターをシェアできるような仕組みを考案したりと、次世代の農業者が農業しやすい環境を整えていくことが重要であると考える。
南阿蘇村は中山間地で平地での農業と比べると手間がかかり知識ばかりでは農業は出来ない。実践、現場での経験を積み身体で覚えていくものも多い。
特に有機農業や自然栽培に興味を持つ次世代の農業者に、この南阿蘇の大自然を楽しみながら農業をしてもらい、村の有機農業を盛り上げていきたい。

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