椛島 剛士

お名前:椛島 剛士 かばしま たかお

屋 号:椛島農園

  • 就農年
    2007年
  • 経営規模
    280a
  • 栽培品目
    露地野菜 (50~60種類程度) 、水稲、養鶏
  • 従業員
    夫婦 + アルバイトさん、パートさんが週30時間程度。ほかにインターンの方やファームステイの方
  • 使用機械
    トラクター、田植え機、管理機、畝立て機、プラソイラ(土壌を砕く機械)、マニュアスプレッダ、玄米保冷庫、さつま芋貯蔵庫
  • 土づくり・施肥
    同じ野菜ばかりを育てていると虫や病気が出やすくなるので、植え付けをする場所を変えている。また、野菜を作り続けていると畑の土の肥料分がメタボ気味になったり微生物層が単純になってしまいがちなので、そうならないように工夫している。2回作物を植えたら、1回は緑肥(牧草などの、収穫せずにすきこむ草)を植えるようにしている。過剰な肥料をあげて地下水を汚したり、野菜の栄養バランスを損なったりしないように、数字を見ながら施肥をしている
  • 稲、サツマイモ、サトイモ、ニラは自家採種。それ以外は購入している。
  • 育苗
    有機栽培でも雑草に負けない野菜を栽培するため、育苗は栽培段階の中でも重視している。育苗に適した土を熊本県山都町から購入している。米の育苗に関しては通常よりも長めにして大きな苗にして植えている。
  • 雑草対策
    マルチ、防草シート、太陽熱養生処理、育苗、ジャンボタニシ、チェーン除草、中耕
  • 病害虫対策
    輪作を基本として、特定の病害虫が広がらないようにしている。サツマイモ、ジャガイモに関してはイノシシの食害があるので、電気牧柵を張り、対策している。
  • 販売方法
    ほぼ通年での野菜セット+卵+お米の、ご家庭向けへの販売が7割位(関東5割。九州・熊本3割、他2割ほど)。他に、自然食品店や、飲食店、オーガニック食品加工業者さんへの卸などで3割位(九州・熊本・村内で100%) 100人の方に1回食べていただくことよりも、一人の方(一軒のご家庭)に100回食べていただけるような販売をイメージしている。

有機農業を始めたきっかけ

元々山登りなど自然が好きで自給自足へのあこがれがあった。
有機農業にこだわりがあったわけではないが、たまたま栃木の研修先が少量多品目の有機農業だったので、生き方に魅せられて、このやり方しか知らずに自然とそのまま就農を決めた。
就農先を探していたところ、人からの紹介で南阿蘇の「ぽっこわぱ耕文舎」で短期の研修を受けた。景色がよく、実家の太宰府からも近かったので、家族の将来を考えて南阿蘇に決定した。

こだわり

「とまり木農園」というコンセプトで、年間20人ほどのファームステイ受け入れをしている。
移住希望、農業体験、就農希望、土からの癒し、などの目的でステイしに来られた方に、何かのきっかけや気づき、成長やご縁つなぎの場を提供できればいいなあ、と考えて続けている。
自分自身は社交的な性格でもないので、さほど向いているとも思わないのだけど、それはそれで面白い何かが生まれることも多いのかなあとも思いながら…(笑)

今後の展望

16年前の、まだ若者だった就農当初の初心を忘れずに、農の世界、南阿蘇の土地と人々、神羅万象に感謝し、ささやかながらに今の暮らしが続けられたらいいなあ、と思う。
常に忙しくて苦しいこともあるけど、自分と家族の居場所としての農家暮らしを大事にして、その延長で安心なおいしい食べ物をたくさんの人にお届けしたり、体験の場を提供させてもらったりして、「今日もどなたかのお役にたてた。いい仕事ができたなあ」と思える日々を送っていきたい。